10年ほど前。
高3の男の子が、明日は学校で大切なテストがあるので
塾で朝まで残って勉強していいですか、と聞いてきました。
その子は、指定校推薦を狙っていて、
評定平均値を上げるため、
明日のテストで〜点以上とれば、推薦できると担任に言われていました。
家では集中できないし、わからないところがあったら質問できるので塾に残りたいと言います。
保護者の人がいいと言うなら、
という条件で、その子の家に電話すると、
「先生がいいなら」との答え。
その子は、自分で言い出しただけあって、
ほんとうに一睡もせず、記憶にあるかぎりでは一回も席を立たず、鬼気迫る顔つきで勉強し続けました。
わたしは、その子の勉強ぶりに感心しながら教室で自分の溜まっている仕事をしました。
明け方、ロッテリアのハンバーガーを買ってきてふたりで教室で食べました。
その子は、そのまま学校へ行き、
そのテストでほぼ満点を取り、無事に指定校推薦を受けることができました。
もちろんその子はその大学へ行きました。
普段はテスト前に徹夜で勉強しないように生徒には指導しているのですが、
暗記科目で、しかも午前中だけでテストが終わり、
そのテストの結果いかんで推薦が決まるような場合(かなり限定されますが)、
徹夜で勉強するのもいいかなと思った日でした。